« お粗末な日本外交ー自衛隊機派遣頓挫!? | トップページ | 男は人前で泣かぬもの!? »

ルーブル美術館展ーフランス宮廷の美

先ほど青年時代に勤めていた職場のOB会から帰ったばかりである。で、もって、今日は時間がなく、古いネタで失礼します。

先日、神戸市立博物館で4月26日ー7月6日まで開催されている「ルーブル美術館展(http://www.city.kobe.jp/cityoffice/57/museum/main.html」をみてきた。ここはこれまでも、「西洋の青」「オルセ-美術館展」「ベルリンの至宝展」「ミイラと古代エジプト展」など、結構、世界的名宝を展示してくれるので毎回、利用させてもらっている。今回はこれまでの絵画中心と異なり、装身具や調度品など美術工芸品が中心。それも、ブルボン王朝華やかりし時代に王侯貴族たちが競って贅を尽くしたといわれる1級の品が138点・・。

さて、特別展示室に足を踏み入れるや否や、まばゆいばかりの壷や燭台や時計が目に入る。中にはご丁寧にも日本の蒔絵や中国・景徳鎮の磁器に態々、金飾りが施されている念の入れよう。先日、時代こそ違え、日本の皇室の財宝である正倉院展を拝見したが、磁器なら磁器、漆器なら漆器と、いともシンプル。たまに鍍金を施した工芸品もお目にかかったが、ほとんど絢爛豪華と言うにはほど遠い代物だった。それに比べ、、こちらは草や鳥や動物が渦巻状に曲線を描いて、これでもかと緻密に彫金されている。しかも、ルイ15世の時代は左右非対称(ロカイユ様式)、ルイ16世時代は左右対象(新古典主義)、又、前者はケバケバ、後者はシンプルなど、細かい差異までみられるという。まー、何時の時代もそうだが、時代が華美に奔放に流れ過ぎれば、逆にシンプル、統制の揺り戻しが起こるのだろう。それでも、両治世に共通するのは華麗の一言に尽きる。

一説によると、ルイ15世の愛人・ポンパドウール夫人やルイ16世の王妃・マリーアントワネットの贅沢の極みで、王政の末期には財政逼迫から、王太子の葬儀すら思うように執り行えなかったと聞く。さもありなんで、展示には塩入れ、ポプリ入れ、テリーヌ(料理に使う蓋つきの深い容器)、ソース入れまでもが金ぴかの鍍金製(尤も、案内人さんの話では実用せず、部屋に飾っていたようだが)。又、シリンダー(書き物)机も象嵌、金細工など実用品とはとても思えない超豪華製。そして、暖炉の側に置くマキを隠すためだけに「薪台」まで金造りにしつらえる懲り様である・・。

処で、変わったところでは「鳥と葉と獣を表した5曲の屏風」・・。なぬ、おフランスに屏風が?。どうやら、ゴブラン織りで日本の屏風を真似て作った様だが、蝶番(ちょうつがい)まで布製。おまけにありえない奇数の屏風だ。日本では2,4,6の偶数(理由は持ち運びする時に折り曲げて絵の表面を保護する為)と決まっているが、きっと、見よう見まねで「坊主が屏風に上手に絵を描いた」からかも(何のこと、ウーン!)・・。

そうそう、もう一つ、やたら多かったのが嗅ぎ煙草とボンボン入れの容器。金製は勿論だが、象嵌、エマイユ(七宝細工)などが嵌め込まれ、中には蓋に肖像が描かれている(ネーム代わり?)。どうやら贈り物に使われたようで、この時代、宮廷の恋愛は、王に公妾(側妾を置かぬ代わりに王の愛人を公認する制度。英仏王室で実施)がいた様に貴族の恋愛は割りと自由だったよう。従って関心を引く為、男から女(ボンボン)、女から男(嗅ぎ煙草)へ、プレゼントとしてはやったのでは。又、贈り物としてはこのほかにも懐中時計、書き板(手帳)ケースも見られる。

ともあれ飽きぬまま、最後のブースにやってきたが、ひときわ群がっていたのが、「マリーアントワネットの旅行用携帯品入れ」の前。化粧道具、食器・茶器セット、中には彼女の好んだというお菓子焼き器まで、一つに収容できるトランクだが、なんと彼女はどこへ行くのにも携行していたという。そのため、フランス革命で彼女の祖国オーストリアに亡命する為、そっくり同じものをも一つ注文したという。つまり、いつものトランクはお城に置いてアリバイつくりに・・。

でも、脱出行の国境500メーター手前であえなく逮捕。パリに連れ戻されてご存知ギロチンにかけられた。それも、側近の「王と別々に逃げるべし」の進言を拒否、「家族一緒に皆で・・」と大型の遅い馬車で逃げた為、追っ手に追いつかれたと聞く。このトランクをしみじみ見つめて、最後まで家族愛を大事にした悲劇の王妃に、家族愛の薄れかかった日本の現世と比べ、一寸考えさせられた次第です・・。♪

|

« お粗末な日本外交ー自衛隊機派遣頓挫!? | トップページ | 男は人前で泣かぬもの!? »

日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事

コメント

この記事へのコメントは終了しました。

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/1046289/21314456

この記事へのトラックバック一覧です: ルーブル美術館展ーフランス宮廷の美:

« お粗末な日本外交ー自衛隊機派遣頓挫!? | トップページ | 男は人前で泣かぬもの!? »