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裁判はホント難しい!「女児殺害ペルー人の裁判」やり直しで、裁判員制度、大丈夫!?

広島市で05年11月、下校中の小学1年生木下あいりさん(当時7)が殺害された事件で殺人、強制わいせつ致死、死体遺棄などの罪に問われたペルー国籍のヤギ被告(36)の控訴審判決が9日、広島高裁であった。裁判長は「1審は審理を尽くしておらず違法」として、一審を破棄、審理を同地裁に差し戻したという。

「朝日」によると、「一審は来年5月に始まる裁判員裁判のモデルケースとして、争点を事前に絞り込む公判前整理手続きを2カ月で8回実施。証拠調べを初公判から5日間、計25時間で終える集中審理も行った。高裁判決は一審の訴訟指揮や検察側の立証活動の不備を指摘しており、裁判員となる市民の負担軽減のための迅速化と、必要な審理を尽くすことの両立の難しさを強く印象づけた 」とある(http://www.asahi.com/national/update/1209/OSK200812090052.html)。

確かに、このことは裁判員制度に重要な影響を持つ。先般、マッシーパパは『「裁判員制度」のここが問題だ!(http://massypapa.cocolog-nifty.com/blog/2008/12/post-6a2f.html)』で8つの問題点を取り上げたが、どうやら又一つ、「短い期間で審理が尽くせるか?」を追加せねばならないようだ・・。

処で、高裁判事は、一審が審理を尽くしていない理由として「犯行場所が屋内か屋外かは、量刑判断の上で非常に重要であるのに、被告の供述書を採用せず、(犯行場所を)あいまいなまま判断したと指摘。もし、被告の「毛布は外に持ち出していない」とする供述通りなら、毛布に付いた被害者の血痕から室内の犯行と断定できるとまで言っている。つまり、「1審判決を事実誤認と批判し、証拠調べを却下した判断を”審理不尽”」と結論づけたのだ。

尚、一審では検察が翻訳作業に手間取り、公判前整理手続きに間に合わなかった、被告がペルーで女児への強制わいせつの疑いなどで起訴された刑事記録も一部が控訴審で採用された。従って、そのことも今回の「差し戻し」に影響したようだ。

ここまで読まれて、何が問題なのか十分理解できました!? 恐らく、わかったことは、一審の裁判が「拙速」だったことぐらいでないでしょうか? マッシーパパも今ひとつわからないところがあるので、この判決を掘り下げてみました。

まず、①論点の「屋内か屋外か」がなぜ争われるかである。いや、その前に頭に入れておかねばならないのが、1審では、「①殺意 ②ワイセツ目的  ③責任能力」が全て認められているので有罪は揺るぎないだろう。問題は「死刑」か「無期懲役」かの量刑であり、原判決は「①被害者が1人 ②犯行の計画性がない ③前科がない」ことより、無期懲役にしたのである。

つまり、一審の「無期懲役」を不満として検察は控訴したわけだが、死刑とするには法曹の世界では、ちゃんとしたルールが設けられているのだ。

即ち、83年永山事件の判決で示した「死刑選択基準」と言うものだが ①事件の罪質 ②動機 ③事件の様態(特に殺害手段の執よう性、残虐性、計画性) ④結果の重大性(特に殺害された被害者の数) ⑤遺族の被害感情 ⑥社会的影響 ⑦被告の年齢 ⑧前科 ⑨事件後の情状、等々9項目で判断されるのである・・。

本件も同様であるから、「死刑」とするからには、③の事件の様態(計画性)が必要条件であり、⑧の前科の有無が重要になってくる。

従って、計画性があるとするには「自分の家に連れ込んで・・」となり、ヤギ被告の過去に前科があったかどうかが大きなウエートを持ってくるのである。

いわば、肝心なところが、欠落していたからこそ、高裁は「一審の裁判は手続き上の法令違反があった」と弾劾したのであろう・・。

それにしても、日本の裁判制度はよくわからないことだらけである。第一に、下級審と上級審の違いはあるといえど、「法令違反」をするような裁判官が存在すること自体ナンセンスなことではないか。たとえ、審理時間が少なかったといえ、言い訳にならないのでは?

もっと言えば、専門家でも、誤りを起こす裁判が果たして、素人裁判員でホントにやっていけるのであろうか?・・。

そして、今ひとつは、「差戻し」のルールはホントに必要なのかだ。皆さんもご記憶があると思うが、06年6月、最高裁で「差戻し」命令の出た「光市の母子殺害」が、この4月、最高裁の企図どおり、「死刑」の判決が出た。つまり、今回もそうだが、素人には、「なぜ、差し戻さずに上級審で自判しないのか」疑問に思うのでないか?

因みに刑事訴訟法には、控訴審で、「差戻し判決」が出た場合、判決に不服の場合は「上告」できる。そして、その場合、上告理由が認められない場合は棄却し(高裁判決通り地裁に差戻し)、認めた場合は最高裁で新たに審理、判決するか高裁に「差し戻す」」かする。一方、上告しない場合は、地裁で別の裁判官が再審理することになっている。

ま~、最高裁が原判決の憲法違反や法律解釈の誤りがないか審理するものであるから「自判」しないのは仕方ないとして、高裁が自ら判決せず、差し戻すのは時間の無駄、経費の無駄使いと思うのだが、どう思います・・。

ともあれ、この裁判、来年5月から始まる裁判員裁判のモデルケースとして、裁判の迅速化を試みたが、大失敗。裁判官でも間違いを起こすというのだから、ホントに制度がスタートすれば、現場は大混乱するのでは? 何しろ、「事実は小説より奇なり」というから、犯罪はもっと複雑、こんな差戻しケースが続発しないとも限らず、素人裁判員で勤まるのか、とても心配!?・・。

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